娘の高校受験に向けて

娘の高校受験に向けて

1児(15歳女子)の母 Mさん

航空高等学校へ進学したい

私達家族が子育ての学びの場と関わりあってもう5年になる。 〇〇年に主人が受講し、すぐ実践したのが家族会議で、〇〇年11月28日が第1回目、今ノートに記録されている回数は78回までだが、ノートを取らずにお茶を飲みながらのミーティングを入れると80回を超えることだろう。

3月19日、家族会議の当番であり、進行係であった娘から「高校受験に向けて」という4ページにわたる資料が手渡された。

1ページを読み、2ページに進むまでは、私の気持ちも穏やかだった。

ところが、3ページに入って、驚いてしまった。娘が「航空高等学校」へ行きたいと言う。しかもその学校が、山梨県と宮崎県にしかないと言う。飛行機に興味をもっていることは私もよく知っていたが、ここまで考え、調べていようとは思ってもいなかった。娘が大きく見え、まぶしかった。

しかし、中学校に入る時も塾にいかず勉強し、受験までして入った中学校なのに・・・。また、新たな苦労をして高校受験に挑戦することもないのに、と思った。

それで、娘に

「お母さんはどう思う」

と聞かれたとき、

「お母さんはあなたの気持ちは良くわかるけど、今のままF女学院に進んでくれたらいい。だから反対」

と言ってしまった。子供が前向きな姿勢で頑張って自分の将来を決めかけているのに、その気持ちを心から理解し、受け入れてあげなければいけないと思う気持ちと、娘に苦労させたくないという気持ちの間で揺れ動いた。

お父さんは、君の考えもお母さんの気持ちも大切にしたい

主人は、夏休みにもう一度話し合うことを提案し、その日の家族会議は終わったが、そのあと娘に、次のような手紙を書いて、気持ちを伝えた。

 

☆        ☆

 

お父さんは何日か前から、君が

「お父さん、時間をあけて!お話がしたいのよ」

と言っていたから

「もしかすると-·…·」

と考えていたよ。

お父さんは、お母さんの言った意見についても親であれば当然のことだし反対はしない。君も親になり、自分の子が親元を離れて暮らす場合がくれば、その気持ちがさらによくわかるようになるだろう。

今言えるのは、君が今考えていることも大事にしたいし、お母さんの意見もないがしろにできないという事だ。

いつかこうした時期がくると思っていたが、お父さんは日本に2校しかないという高校の1つに、今まで温室のような所で育った君が敢えて挑戦してみようという所を大事にしたいんだ。

さて、そこでお父さんからのアドバイスだが、中学校を選んだ時と違うのは、君の将来へ一歩近くなっている事と、選ぶ高校が恐らく君の将来の門になるだろうという事、中学受験の時とは比較にならない程、君に考える力や判断する力がついている事だ。今回の自分の意思決定の仕方が、たんなる大空へのあこがれなのか、それとも自分の現状や決心の固さ、将来こうなりたいといった部分を考えあわせた上なのか、もう一度自分自身に問いかけて欲しい。

それでも結論が変わらなかったら、それは本物だ。お父さんは全力で応援する。ちょっとした夢みたいな気分だったと気がついたら、改めて自分の進路を真剣に考える、またとないチャンスだ。少なくとも中学3年生になったばかりだし、夏休みにもう一度、この中で話合っても遅くないと思う。

お母さんとも君の考えについて意見をまとめておく必要がありそうだし、お父さんたちにも時間をもらえないだろうか。

高校へ行くのは私だけど・・・

娘は自分の気持ちをこのような文章にまとめた。

 

☆        ☆

 

高校へ行くのは私です。どこに行くかきめるのは私です。しかし、その高校へいかせてくれるのは誰でしょう。ひとり娘の私に一番親身になって相談にのってくれるのは誰でしょう。私は、そういうことを考えて「高校受験」を題材にとりあげ、自分の思っていることをうちあけました。しかし、私はそれでよかったと思っています。そして、何よりもう一度考えなおすというアイディアをだしてくれた父に感謝しています。あの時、ぱっときめてしまっていたら、今年一年私はあの時以上には成長しなかったことでしょう。

けれども、8月まで自分の中にあるたくさんの可能性というものを考え、そして道を開いていくとしたら、私の“心”は倍以上に成長すると思うのです。

私は、まず私の考えというものを大事にしてくれる両親をもってとてもしあわせだと思います。

そして、8月まで、また、よい相談相手としてそばにいてほしいと思っています。

前向きに自分の将来を決めかけている娘を勇気づける親に

今、改めて第1回の家族会議の記録をみると、書記が娘(小学3年)で、議長が主人で進行されていて、まとめも大きな字でしっかり書かれていた。子育ての学びの場・STEP勇気づけセミナーに出合ってからの5年間に、わが家では本当にいろいろな事があった。しかし、回を重ねるごとに家庭の中が少しずつ改善されて、親も子もお互いに一生懸命励ましたり、いたわったり、勇気づけたりしながら成長してきたことが実感される。

娘は今、自分の進路についてもう一度じっくり考えている。私自身は、娘の考えを理解したとはいうものの、

  「娘よ、お母さんも応援するから頑張ろう」

と勇気づけてあげるのにはまだ少しの時間がかかるようだ。8月に家族会議をもった時、そう言える親でありたいと思っている。